今年もお盆が近づいてきました。毎年当たり前のように迎えているお盆ですが、どのようにして始まった行事なのか、ご存知ですか?
日本では8世紀ごろ、宮中仏事として、夏に祖先供養を行うという風習が確立されたと考えられています。この祖先の霊を祀る行事である「お盆」は、日本古来の祖霊信仰と仏教が習合した行事であると言われています。
仏教では、8月13日~16日の4日間に「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という行事が行われます。目連尊者の亡母が餓鬼道に堕ち、その供養をしたという伝説に由来する「盂蘭盆会」。その伝説から、祖先の霊を供養したり、亡き人を偲んだりする行事となりました。
一方、日本古来の祖霊信仰では、祖先の霊が子孫のもとを訪れて交流するという行事が、初春と初秋に行われていました。やがて初春の行事が正月となり、初秋の行事が「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と習合して「お盆」になったと言われています。
今年のお盆は、このような由来にも思いを巡らせながら過ごしてみてはいかがでしょうか?