神道の拝礼作法は、式場入り口で両手と口を清める「手水(ちょうず)の儀」と、焼香にあたる「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を覚えておきましょう。特に「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」では二礼二拍手一礼を行いますが、拍手はしのび手という"音を立てない拍手を行うこと"に気を付けましょう。
●手水(ちょうず)の儀
拝殿の横にある手水舎(てみずしゃ)でひしゃくに水を汲み、以下の全てを行い清めます。
1、右手でひしゃくを持ち、左手に水をかける。
2、左手にひしゃくを持ち替え、右手に水かける。
3、右手にひしゃくを持ち替え、左手で水を受けて口をすすぎ、水を再度左手にかける。口をすすぐ時は、ひしゃくに口が触れないように気をつけます。
4、ひしゃくに残った水でひしゃくの柄を洗う。ひしゃくの合(ごう:水を入れる部分)を上に柄を下にして、合から柄に水を滴らせる。
5、ひしゃくを伏せて置き、受け取った懐紙で口元と手を軽く拭く。
●玉串奉奠(たまぐしほうてん)
1、神職に一礼し、根元が右側にくるように玉串を受け取り、左手は下から右手は上から根元をつまむようにに持つ。
2、台の前まで進んだら玉串をおしいただき、玉串の葉先が上、枝が下に来るように時計回りに90度回転させる。
3、左手を玉串の枝に、右手を玉串の葉先に持ちかえる。
4、玉串を時計回りに180度回転させ、玉串の根本を祭壇に向けて、両手で台の上に置く。
5、2~3歩下がったら、2回深くお辞儀をし(二礼)、しのび手(音を立てない拍手、手のひらを合わせる寸前で止める)で二拍手、1回お辞儀(一礼)。神職、遺族に一礼して戻る。
余談ですが、仏教の葬儀が「故人の御霊を極楽へ送りだす」ための儀式であるのに対し、神道では「故人をその家の守護神に奉る」ための儀礼とし、「神葬祭」と呼ばれています。
※・・・守護神に奉る(たてまつる):神様を送る事を敬っていう謙譲語
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