【仏壇の基礎知識③ 〜 仏壇の買い替えについて② 新しい仏壇の迎え入れ方】

blog_170519.jpg仏壇を買い替えるとき、新しい仏壇はどのように迎え入れるといいのでしょうか?

新しい仏壇を設置する場所は?

まずは故人やご先祖様の魂をお祀りする場所としての役割をもたせましょう。仏壇を置くということは、家の中に小さなお寺を置くということです。日本文化として最適な場所は仏間とされていますが、現代の住宅事情においては仏間を設けないご家庭が多いので、家族が集まりやすく、落ち着いて拝めるリビングや客間などの洋間に設置するのも良いでしょう。普段の生活空間の中でご先祖様や故人を身近に感じ、何かの折に報告やお祝いの際にも自然に仏壇に手を合わせられる環境は小さなお子様の情操教育にも良いとされています。
仏壇の設置場所として、神棚がある場合は神棚と向き合わないように、また、仏壇が傷まないよう日当たりの良い場所は避けましょう。

設置後に忘れずにしておくことは?

仏壇は設置するだけでは、ただの木の入れ物(家具)にすぎません。
安置されたら魂入れ(開眼供養)、入仏式などを行って、仏壇に安置するご本尊や位牌に魂を吹き込み、仏壇を浄めてから使い始めましょう。こうすることにより、故人やご先祖様の魂が仏壇に宿りお祀りする対象になります。
ミニ仏壇など小さめの仏壇の場合は菩提寺で魂入れ後に安置するのもいいでしょう。

※魂入れや開眼供養、入仏式などの儀式は『慶事』に当たるため、使用するろうそくやお供えなどが、弔事に使用するものとは異なる場合があります。

※宗旨・宗派や地域によっては、仏壇の向きや考え方、準備に必要なもの、手順などが違う場合もあります。事前にご自分の宗旨・宗派のお寺に相談して必要な準備を行うようにしましょう。
ちなみに、浄土真宗では位牌を準備しないため、開眼供養を行わない代わりに「御移徙(おわたまし)」と言われる慶事の法要を行います。

【開眼供養】についての詳細はこちらからどうぞ >>

毎日の生活習慣のひとつとして・・・

仏壇の前では、故人やご先祖様に日常のひとつとして自然に語りかけたり、事あるごとに報告するだけではなく、ご家族の健康と安全をお祈りすることもあるでしょう。仏壇に手を合わせてふっと心を落ち着かせる時間を、毎日の大切な習慣にしたいものです。
日頃愛用している品と同じように仏壇も、使い初めと使い終わりに節目となる法要を設けることで、常に"想いを込めて大切に使う意識"がうまれ、ご先祖様とともに仏壇へも感謝の気持ちを持てるのかもしれません。


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