今年もお盆が近づいてきました。毎年当たり前のように迎えているお盆ですが、どのようにして始まった行事なのか、ご存知ですか?
お盆はどうのように始まった?
正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、古代インドでお釈迦様の弟子の一人である日蓮尊者が神通力により、亡き母の飢えて苦しむ姿を見て水や食べ物を差し出すけど、口に入る直前に炎に変わってしまい母の口には入らなかった。見かねて、お釈迦様に教えを請うたところ、今の暦でお盆にあたる時季に、「修業が終えた日にすべての修業僧侶に食べ物を施せば、母親にもその施し(食べ物)の一つが口に入るであろう」との教えにより、母親を救い供養したことがお盆の始まりとされています。
日本では8世紀ごろ、宮中仏事として夏に先祖供養を行うという風習が始まったと考えられています。このご先祖様の霊をまつる「お盆」は、古くから日本のご先祖様への信仰と仏教が合わさった行事であるとされ、ご先祖様に供物を捧げる風習が現代の「お中元」と言われています。お盆には各地で盆踊りが開催されますが、もとは新盆を迎える家に人々が集まり、供養のためにご先祖様を迎え入れた家の前で輪を作って踊ったことに由来します。
また、日本の古い信仰には「御霊(みたま)祭り」というご先祖様の霊が子孫のもとに訪れて交流するという行事があり、初春と初秋に行われていました。やがて初春の行事が「正月」となり、初秋の行事が「盂蘭盆会」と合わさって「お盆」になったとも言われています。
お盆の期間とその目的
仏教では、8月13日~16日の4日間に「盂蘭盆会(うらぼんえ)」の行事が行われ、ご祖先様の霊を供養したり、亡くなった人を偲び、苦しむことなく成仏するようにと子孫が報恩の供養をします。
13日に「迎え火」でご先祖様が家に迎え入れ、16日に「送り火」を焚き無事にもとの世に戻るよう願いを込めます。
【お盆の迎え方】につきましては、次回のブログでご紹介します。
今年のお盆は、このような由来にも思いを巡らせながら、ご先祖様を偲び、過ごしてみてはいかがでしょうか?
新盆(初盆)について
故人様が亡くなってから四十九日の忌明け後に、初めて迎えるお盆のことを「新盆(初盆)」と言い、普段のお盆よりも厚くもてなします。四十九日法要がお盆明けになる場合は翌年のお盆に四十九日法要を執り行います。
念入りに供養が行われるため準備も多く、具体的には、盆飾りのための精霊棚(盆棚)や盆提灯、精霊馬・精霊牛、法要の手配、招待する方への連絡、お布施の用意や会食、参列者への返礼品の手配などとなります。
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