通夜はそもそも遺族や近親者のみで夜通しで行われるものでしたが、現在は遺族や近親者のほか、故人と親しい方々が参列し、僧侶の読経のもと親族・参列者が焼香を行い、1~2時間ほどで終わる半通夜が一般的となっています。大体において午後6時~7時頃から始まることが多いので、それに間に合うように準備をします。
葬儀・告別式に参列できない方は通夜に参列します。会場へはあまり早すぎないよう、開始10分前頃に到着するようにしましょう。仏式の場合、遅くても僧侶の読経が始まるまでに、受付を済ませて着席して待ちます。
参列時の服装や持ち物は以下のことに留意しましょう。
●服装
喪服とは「喪に服す」という意味から遺族の悲しみに寄り添う気持ちを指す言葉です。
基本的には準備の時間が取れる場合は喪服にしますが、通夜は親しい人たちが「取り急ぎ駆けつける」といった意味合いを持つ儀式でもあるため、日程が逝去から数日後だったとしても「略喪服」で問題ありません。「略喪服」とは、葬儀の参列者が一般的に着用する「準喪服」に対し、差し障りのない地味な服装のことを指します。たとえば、男性はダークスーツに黒または地味な色合いのネクタイ・靴下、白いシャツなど、女性は黒または地味な色合い・デザインのワンピースやスーツにし、バッグも服装同様に地味な色合い・デザイン、装飾のないものを選びます。メイクは控えめにし、アクセサリー類は外します。
服装全体として、黒系でも光沢のあるものや派手な時計、カフスボタン、二連のネックレスはマナー違反となります。靴に関しまして、以前は革製品は殺傷を想起させるのでマナー違反とされていましたが、スエード素材や光沢でなければ特に問題はありません。
寒い時期は上着を着る方も多いと思いますが、革製のものやファーがついているものは避け、式の最中は脱ぐのがマナーとなります。
●持ち物
香典と数珠を用意します。香典は氏名・住所・金額が書いてあるか、中身が入っているか、金額やお札の向きが間違っていないかを確認してから封をして、地味な色のふくさに左開きになるよう入れましょう。通夜・葬儀の両方に参列する場合、香典は通夜に持参します。また仏教徒の方は数珠を持参しますが、仏教徒でない方は数珠がなくても構いません。
香典に関する記事もご参照ください。
こちらからどうぞ【仏式における香典のマナー】>>
通夜や葬儀に参列する際にはマナーを守り、深い悲しみの中にいる遺族に寄り添い、できるだけ丁寧に故人様を送りたいものです。
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